AIQとは?AI関連ETFの特徴・構成銘柄・将来性をわかりやすく解説

目次

AIQとは?

AIQは「Global X Artificial Intelligence & Technology ETF」の略称で、AIの開発・活用によって恩恵を受ける企業や、AIを支える半導体・ハードウェア関連企業にまとめて投資できる米国ETFです。

連動するのはIndxx Artificial Intelligence & Big Data Indexというインデックスで、AIソフトウェア企業だけにとどまらず、クラウド、半導体、データ基盤、通信、業務ソフトまで幅広く組み入れているのが特徴です。

AI関連ETFと聞くと、有名な一部の銘柄に偏った商品を思い浮かべる方も多いかもしれません。ですがAIQは少し毛色が違います。エヌビディアのようなAI半導体の中核企業はもちろん、マイクロソフトやオラクルといったAI基盤を担う企業、さらにネットフリックスやメタのようにAIを積極的に活用している企業まで含まれています。

「AIそのもの」への投資というより、「AIが社会に広がることで利益を受ける企業群」への投資と考えると、このETFの性格がつかみやすいかと思います。

基本情報

※データは主に2026年4月17日時点。

  • 正式名称:Global X Artificial Intelligence & Technology ETF
  • ティッカー:AIQ
  • 運用会社:Global X
  • 連動指数:Indxx Artificial Intelligence & Big Data Index
  • 上場市場:NASDAQ
  • 設定日:2018年5月11日
  • 経費率:0.68%
  • 組入銘柄数:84銘柄
  • 配当支払頻度:年2回
  • 配当利回り:約0.17%〜0.18%
  • 純資産総額:約83.0億ドル

まず規模の面では、純資産が83億ドルとテーマ型ETFとしてはかなり大きな水準に成長しています。「ニッチすぎて売買しづらい」という心配は、ほぼ不要と言っていいでしょう。

一方、経費率は0.68%です。S&P500やNASDAQ100に連動する超低コストETFと比べると割高に映りますが、これはテーマ型ETFとして一般的な水準です。AIQはコスト重視のコア資産として持つというより、AIというテーマに絞ってポートフォリオに加える“サテライト枠”向きのETFと考えるとしっくりくると思います。

セクター構成(2026年3月末時点)は、情報技術が74.0%と大半を占め、コミュニケーション・サービスが10.5%、一般消費財が8.9%と続きます。テクノロジー色が非常に強く、値動きもS&P500より大きくなりやすい構造です。

実際の数字で見ると、対S&P500ベータは1.31、標準偏差は20.20%となっています。市場全体が動いたとき、AIQはその1.3倍程度の振れ幅になりやすいということです。価格変動に対してある程度の覚悟は持っておいたほうがよいでしょう

構成銘柄の選定方法

  • 先進国に上場または所在する企業のうち、AIの開発・活用で恩恵を受ける企業を対象にする
  • 対象は大きく2分類
    • カテゴリー1AI開発企業、AIaaS(AIをサービスとして提供する企業)
    • カテゴリー2AIハードウェア企業、量子コンピューティング企業
  • 最終的に
    • カテゴリー1から上位60社
    • カテゴリー2から上位25社
      を採用
  • 最低時価総額条件あり
    • カテゴリー1:20億ドル以上
    • カテゴリー2:5億ドル以上
  • 直近6か月の平均売買代金200万ドル以上
  • 浮動株比率10%以上、または浮動株時価総額10億ドル以上
  • 年1回の構成銘柄見直し年2回のリバランスを実施
  • 時価総額ベースで加重するが、エクスポージャースコア20%超の銘柄は上限3%、20%未満は上限1%、最低比率は0.3%

AIQの選定方法で特徴的なのは、「なんとなくAI関連っぽい会社」を集めているわけではない点です。AIを開発する企業、AIサービスを提供する企業、そしてAIを支える半導体や計算基盤を手がける企業まで、かなり体系的に組み入れています。

そのため、ポートフォリオの中身はソフトウェアETFとも半導体ETFとも少し異なり、その中間を幅広くカバーするような構成になっています。

もう一点、押さえておきたいのが加重方式です。AIQは完全な時価総額加重ではなく、上限ルールが設けられています。大企業が上位に来やすい構造ではありますが、NASDAQ100のように一部の超大型株に極端に偏るという事態は起きにくくなっています。

言い換えると、AIの主力大型株をしっかり押さえながら、中堅や新興の関連銘柄もある程度含まれるETFです。これはAIQの強みでもありますが、相場の局面によっては弱点になることもあります。大型株が一人勝ちするような場面では、分散している分だけ出遅れることもある、という点は頭に入れておくとよいでしょう。

全構成銘柄と比率

データ取得日:2026年4月24日
情報元:Global X公式サイト「Global X Artificial Intelligence & Technology ETF(AIQ)Full Holdings」

スマホでは→にスクロールできます。

ティッカー銘柄名国名比率説明
000660 KSSKハイニックス韓国4.63%DRAMやNANDなどのメモリ半導体を手がける韓国の大手半導体企業。
005930 KSサムスン電子韓国4.12%半導体、スマートフォン、家電などを展開する韓国最大級の総合テクノロジー企業。
AMDアドバンスト・マイクロ・デバイセズ米国3.96%CPU、GPU、AI向け半導体を手がける米国の大手半導体企業。
AVGOブロードコム米国3.75%通信半導体、AIインフラ向け半導体、企業向けソフトウェアを展開する大型テック企業。
INTCインテル米国3.67%PC・サーバー向けCPUで知られる米国の大手半導体メーカー。
MUマイクロン・テクノロジー米国3.61%DRAMやNANDなどのメモリ半導体を中心に展開する米国企業。
TSM台湾積体電路製造台湾3.55%世界最大級の半導体受託製造企業。AI半導体の製造面で重要な存在。
CSCOシスコシステムズ米国3.46%ネットワーク機器や通信インフラに強い米国の大手テクノロジー企業。
NVDAエヌビディア米国3.25%AI半導体・GPUで世界的に高い存在感を持つ、AI投資の代表的な銘柄。
AMZNアマゾン・ドット・コム米国3.25%AWSを通じてクラウド・AIインフラを展開する世界的なテクノロジー企業。
NFLXネットフリックス米国3.19%動画配信サービスを展開し、AIによる推薦技術やコンテンツ分析にも強みを持つ企業。
AAPLアップル米国3.15%iPhoneやMacなどを展開する世界的テクノロジー企業。端末内AIの活用にも注目される。
METAメタ・プラットフォームズ米国3.01%Facebook、Instagram、WhatsAppを展開し、AI広告や生成AI開発にも力を入れる企業。
GOOGLアルファベット米国3.01%Google検索、YouTube、クラウド、生成AIを展開する世界的なインターネット企業。
ORCLオラクル米国2.81%データベース、クラウド、企業向けソフトウェアに強い米国の大手IT企業。
MSFTマイクロソフト米国2.72%Azure、Office、生成AIサービスを展開する世界最大級のソフトウェア企業。
PLTRパランティア・テクノロジーズ米国2.49%政府・企業向けにデータ分析プラットフォームを提供するAI関連企業。
TSLAテスラ米国2.42%EV、自動運転、ロボティクス、AI関連技術を展開する米国企業。
700 HKテンセント中国2.37%ゲーム、SNS、クラウド、フィンテックを展開する中国の大手インターネット企業。
BABAアリババ・グループ中国2.21%EC、クラウド、AIサービスを展開する中国の大手テクノロジー企業。
SIE GRシーメンスドイツ2.03%産業オートメーション、デジタルツイン、スマートインフラに強いドイツ企業。
IBMIBM米国1.94%企業向けIT、クラウド、AI、量子コンピューター関連にも取り組む老舗IT企業。
SAPSAPドイツ1.78%企業向け基幹システムや業務ソフトウェアで世界的に高いシェアを持つ企業。
CRMセールスフォース米国1.49%顧客管理ソフトウェアを中心に、AIを活用した営業・マーケティング支援を展開。
QCOMクアルコム米国1.42%スマートフォン向け半導体や通信技術に強いファブレス半導体企業。
UBERウーバー・テクノロジーズ米国1.39%配車・配送プラットフォームを展開し、需要予測や最適化にAIを活用する企業。
SHOPショッピファイカナダ1.37%ECプラットフォームを提供し、販売支援や業務効率化にAI機能を取り入れる企業。
MRVLマーベル・テクノロジー米国1.24%データセンター、ネットワーク、ストレージ向け半導体を手がける企業。
APPアップラビン米国1.23%モバイル広告やアプリ収益化支援を展開し、AIによる広告最適化に強みを持つ企業。
STXシーゲイト・テクノロジー米国1.12%データ保存用のHDDなどを手がけるストレージ関連企業。
ACNアクセンチュアアイルランド0.98%ITコンサルティング、DX支援、AI導入支援を世界的に展開する企業。
ADBEアドビ米国0.90%クリエイティブソフトやマーケティング支援ツールを展開し、生成AI機能にも注力。
2317 TT鴻海精密工業台湾0.88%電子機器の受託製造で世界最大級。AIサーバー関連でも存在感を高める企業。
SNPSシノプシス米国0.85%半導体設計ソフトウェア、EDAツールの大手企業。
NOWサービスナウ米国0.84%企業の業務フローを効率化するクラウドサービスを展開するソフトウェア企業。
CDNSケイデンス・デザイン・システムズ米国0.81%半導体設計に使われるEDAソフトウェアを提供する主要企業。
IFX GRインフィニオン・テクノロジーズドイツ0.73%車載半導体、パワー半導体、産業向け半導体に強い欧州の大手企業。
5803 JPフジクラ日本0.60%光ファイバーや電線、データセンター向け接続部材などを手がける日本企業。
NXPINXPセミコンダクターズオランダ0.55%車載半導体、産業向け半導体、決済関連チップなどに強い企業。
NOKノキアフィンランド0.53%通信インフラ、5Gネットワーク、企業向け通信システムを展開する企業。
3690 HK美団中国0.52%フードデリバリー、生活サービス、配送ネットワークを展開する中国企業。
3443 TTグローバル・ユニチップ台湾0.45%ASIC設計サービスを手がける台湾の半導体設計支援企業。
SNOWスノーフレイク米国0.43%クラウド型データプラットフォームを提供し、AI・データ分析基盤として利用される企業。
6702 JP富士通日本0.43%ITサービス、システム開発、スーパーコンピューターなどを手がける日本の大手IT企業。
CLSセレスティカカナダ0.42%電子機器の受託製造やAIサーバー関連製品を手がける企業。
HUTハット8カナダ0.40%デジタル資産マイニングや高性能コンピューティング関連事業を展開する企業。
HPEヒューレット・パッカード・エンタープライズ米国0.38%サーバー、ストレージ、ネットワーク、AI向けインフラを提供する企業。
CRWVコアウィーブ米国0.38%AI向けGPUクラウドを提供する、生成AIインフラ関連の企業。
DDOGデータドッグ米国0.38%クラウド監視、ログ分析、セキュリティ監視を提供するソフトウェア企業。
2395 TTアドバンテック台湾0.36%産業用コンピューターやIoT機器に強い台湾企業。
TRIトムソン・ロイターカナダ0.35%法務、税務、ニュース、金融情報などの専門データサービスを提供する企業。
6701 JPNEC日本0.34%ITサービス、通信インフラ、AI、生体認証などを展開する日本の大手企業。
6954 JPファナック日本0.34%産業用ロボットやFA機器、CNC装置に強い日本の自動化関連企業。
ERICエリクソンスウェーデン0.34%5Gなど通信インフラ機器を展開するスウェーデンの大手通信機器企業。
TWLOトゥイリオ米国0.33%メッセージングや音声通話APIを提供するクラウド通信プラットフォーム企業。
BIDU百度中国0.32%検索、AI、自動運転、クラウドを展開する中国の大手インターネット企業。
EXPN LNエクスペリアンアイルランド0.30%信用情報、データ分析、個人認証サービスを提供する情報サービス企業。
TEMN SWテメノススイス0.29%銀行向け基幹システムや金融ソフトウェアを提供するスイス企業。
GEHCGEヘルスケア・テクノロジーズ米国0.28%医療画像診断装置やヘルスケア向けデータ分析を展開する企業。
AMBAアンバレラ米国0.28%画像処理半導体やAIビジョン向けチップを手がける半導体企業。
TIETO FHティエトエブリフィンランド0.27%北欧を中心にITサービス、ソフトウェア、デジタル変革支援を展開する企業。
ZBRAゼブラ・テクノロジーズ米国0.27%バーコード、RFID、業務用端末などを提供する自動認識・データ取得関連企業。
SMCIスーパー・マイクロ・コンピューター米国0.26%AIサーバーや高性能サーバーを手がけるデータセンター関連企業。
WIXウィックス・ドット・コムイスラエル0.26%Webサイト作成プラットフォームを提供し、AIを活用した制作支援機能も展開。
TDCテラデータ米国0.25%データ分析、データウェアハウス、企業向け分析基盤を提供する企業。
DTダイナトレース米国0.25%アプリケーション性能監視やクラウド監視を提供するソフトウェア企業。
OKTAオクタ米国0.24%ID管理、認証、ゼロトラスト関連サービスを提供するセキュリティ企業。
4755 JP楽天グループ日本0.23%EC、金融、通信、デジタルサービスを展開する日本のインターネット企業。
EFXエクイファックス米国0.23%信用情報、本人確認、データ分析サービスを提供する情報サービス企業。
WKL NAウォルターズ・クルワーオランダ0.23%法務、税務、医療、金融向けの専門情報・ソフトウェアを提供する企業。
WDAYワークデイ米国0.23%人事・財務管理向けクラウドソフトウェアを提供する企業。
DXCDXCテクノロジー米国0.22%企業向けITサービス、システム運用、クラウド移行支援を展開する企業。
SOUNサウンドハウンドAI米国0.22%音声認識AIや会話型AIプラットフォームを提供する企業。
QUBTクアンタム・コンピューティング米国0.21%量子コンピューティング関連技術やソフトウェアを手がける企業。
PEGAペガシステムズ米国0.21%業務自動化、CRM、意思決定支援ソフトウェアを提供する企業。
Gジェンパクトバミューダ0.21%業務プロセスアウトソーシングやAIを活用した業務改善支援を展開する企業。
SNAPスナップ米国0.21%Snapchatを運営し、ARや広告配信技術を展開するソーシャルメディア企業。
AMP IMアンプリフォンイタリア0.20%補聴器販売・聴覚ケアサービスを世界的に展開する企業。
PATHUiPath米国0.20%RPAによる業務自動化ソフトウェアを提供する企業。
ZSゼットスケーラー米国0.19%ゼロトラスト型セキュリティやクラウドセキュリティに強い企業。
AIC3.ai米国0.19%企業向けAIアプリケーションやAIプラットフォームを提供する企業。
PONYポニーAI中国0.18%自動運転技術を開発するAI関連企業。
CCCCCCインテリジェント・ソリューションズ米国0.18%自動車保険や修理業界向けにAI・データ分析ソリューションを提供する企業。
GLOBグローバントルクセンブルク0.18%デジタル開発、AI導入、ソフトウェア開発支援を展開するITサービス企業。

ポートフォリオの中身を見ると、AIQは名前から受ける印象よりもずっと守備範囲が広いETFだとわかります。純粋なAIソフトウェアETFというより、半導体・メモリ・クラウド・業務ソフト・通信・データ基盤まで含んだ、AIエコシステム全体をカバーするETFという表現が近いでしょう。

上位銘柄にも、韓国のメモリメーカーやTSMC、シスコ、オラクルといった顔ぶれが並んでいます。生成AIブームで話題になった銘柄だけを集めたETFとは、一線を画しています。

この幅広さこそがAIQの面白いところで、同時にNASDAQ100とは異なる値動きをする理由でもあります。AIの波及範囲を広く捉えたい方には、検討する価値のあるETFと言えるかもしれません。

過去のリターン

AIQ公式ページの2026年3月31日時点・NAVベースの平均年率リターンです。

期間日付リターン
1年2025/03/31 → 2026/03/31+27.47%
3年2023/03/31 → 2026/03/31+23.69%(年率)
5年2021/03/31 → 2026/03/31+10.54%(年率
10年該当なし
設定来2018/05/11 → 2026/03/31+15.73%(年率)

リターンを見ると、直近1年と3年はかなり好調です。とくに直近1年の+27.47%は、AI関連相場の追い風をしっかり取り込んだ結果といえます。

一方、5年年率は+10.54%とやや落ち着いた水準になります。これは2022年前後の金利上昇局面で、テーマ株や高PER銘柄が大きく売られた時期の影響が残っているためです。

AIQは好調な局面では力強いパフォーマンスを見せる反面、相場の風向きが変わると失速しやすい面もあります。テーマ型ETFとして守備範囲が広い分、そのあたりの特性はある程度織り込んでおく必要があります。

設定来年率の+15.73%は十分に優秀な数字ですが、一直線に右肩上がりだったETFではありません。値動きの大きさも込みで評価するETFだと思っておくと、長く付き合いやすくなるでしょう。

NASDAQ100とS&P500との比較

2026年4月19日時点でのAIQの設定来からのNASDAQ100とS&P500との比較チャートです。

AIQはテーマ型ETFなので、比較対象としてはNASDAQ100とS&P500がわかりやすいでしょう。

2026年3月31日時点のデータで並べると、直近1年のリターンはAIQが+27.47%、NASDAQ100が+23.99%(トータルリターン)、S&P500の代表ETFであるSPYが+17.64%です。3年年率はAIQが+23.69%、SPYが+18.17%。5年年率はAIQが+10.54%、SPYが+11.93%となっています。

この数字から読み取れるのは、AIQは直近1年・3年ではS&P500を上回り、1年ではNASDAQ100も上回っている一方、5年ではS&P500とほぼ横並びで、NASDAQ100には届いていないという点です。

理由はシンプルです。NASDAQ100は勝ち組の巨大ハイテク企業に集中投資する構造ですが、AIQはより裾野の広いAI関連企業を組み入れています。大型株が一人勝ちするような局面ではNASDAQ100が強く、AIテーマ全体に資金が広がる局面ではAIQが強くなりやすい、という違いがあります。

そのため、AIQは「NASDAQ100の代わり」として使うより、NASDAQ100では拾いきれないAI周辺の成長を狙う補完商品として位置づけるほうが自然です。S&P500やNASDAQ100をコア資産として持ちつつ、サテライト枠としてAIQを加える、という使い方がしっくりくるのではないかと思います。

どの証券会社から購入できる?

証券会社取扱新NISA対応
SBI証券
楽天証券
マネックス証券
松井証券
三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)

米国ETFとしては、主要ネット証券で比較的買いやすい部類に入るので、口座選びで大きく困る商品ではありません。

AIQの将来性

AIQの将来性を考えるうえで重要なのは、AIがすでに「一部のソフトウェア企業だけの話」ではなくなっているという点です。

Global X Japanは、AIの普及によって2030年までの8年間で世界GDPが累計11.8兆ドル押し上げられると試算しています。またAIアクセラレーター市場は2030年に1,750億ドルと2022年比で10倍超特化型AIソフトウェアへの支出も2034年には5,128億ドル規模に達する見通しを紹介しています。

外部調査でも同様の見方が出ています。IDCは2030年までにAIが世界経済へ累計22.3兆ドルの影響を与えると予測しており、OECDも2025年時点での企業レベルのAI利用率が2023年からの2年間で倍以上に増加したと報告しています。AIはまだ期待先行の面もありますが、実際の導入もすでにかなり進んでいます。

こうした流れのなかで、AIQの強みは半導体・クラウド・業務ソフト・データ基盤・AI活用企業まで横断的に取り込める構成にあります。AI半導体が伸びればメモリやTSMCに恩恵が及び、企業のAI導入が広がればオラクル、サービスナウ、セールスフォース、パランティアにも追い風が吹く。AIの成長が複数のレイヤーに広がるなら、AIQのような幅広い構成は理にかなっていると言えます。

ただし、将来性が高いことと、株価が順調に上がり続けることは別の話です。AI関連は期待値が高い分、バリュエーションが先走りやすく、金利上昇や投資回収への懸念が出ると急落しやすい面があります。「長期で期待できる」と「短期で安定して勝てる」は同じではない、この点はしっかり頭に入れておきたいところです。

どのような人に向いている?

向いている人

  • AI関連にまとめて投資したい
  • 半導体だけでなく、ソフトウェアやクラウドも含めて広く持ちたい
  • S&P500やNASDAQ100とは別に、テーマ枠を追加したい
  • 値動きの大きさを受け入れて長期保有できる
  • 個別株ではなくETFでAI分野を追いたい

向いていない人

  • とにかく低コスト重視
  • 値動きの大きい商品が苦手
  • AIよりも広く米国株全体を持ちたい
  • テーマ型ETFにありがちな上下の激しさを避けたい
  • コア資産を1本で済ませたい人

AIQが向いているのは、AIの成長は信じているけれど、どの個別株を選べばいいか絞り切れない、という方です。エヌビディア1社に集中するのは不安、かといってS&P500だけではAIの成長を取り逃がしそう、そんなふうに感じている方にとっては、ちょうどよい選択肢になりえます。

一方、低コストのインデックス投資を軸に考えている方には向きにくいETFです。経費率0.68%はテーマ型ETFとして突出して高いわけではありませんが、S&P500やNASDAQ100系のETFと比べると明確に割高です。

また、AIQは幅広くAI関連銘柄を持つ構造ゆえに、相場によってはNASDAQ100より見劣りする場面も出てきます。コア資産としては使いにくく、あくまで追加枠・テーマ枠として加える商品、というのが率直なところです。

まとめ

AIQは、AI関連をまとめて持ちたいというニーズにうまく応えてくれるETFです。AI開発企業からAI活用企業、半導体、データ基盤まで幅広く組み入れているので、「どの銘柄を選ぶか」に悩まずAIテーマ全体に乗れるのが魅力です。

リターンの実績を見ると、直近1年・3年は好調な一方、5年ではNASDAQ100ほどの圧倒感はありません。ただこれは、一部の巨大勝ち組に集中せず、AI周辺の幅広い企業を持っているゆえの特性でもあります。NASDAQ100の代替というより、AIテーマを厚くするための上乗せETFと考えるほうが、このETFの使い方としては自然です。

「これ1本で資産形成」というよりは、S&P500やNASDAQ100を土台に持ちながら、AIの成長をもう少し厚く取りにいきたい方に向いています。AIテーマに魅力を感じているなら、選択肢のひとつとして検討してみる価値はあるETFだと思います。

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